映画「碁盤斬り」の感想:囲碁と落語のファンとして

映画「碁盤斬り」を鑑賞した。囲碁ファンであり落語ファンでもある私にとって、この作品は見逃せないものであった。さらに、プロ棋士が5人も出演しているとのことで、彼らを見つけ出すという楽しみも抱きながら映画館へと足を運んだ。
しかし、プロ棋士たちは見事に映画に溶け込んでおり、誰一人として見つけることができなかった。後で、他の観客のブログやSNSでようやく彼らの存在を知り、驚かされた。井山裕太は左利きなので、そこに注意していればわかったかもしれない。映画冒頭に関山利道が登場したのは、さすがの演出である。あの独特の手つきは、長年碁石と向き合ってきた人にしか出せないものである。
柳田格之進の性格設定と草彅剛の演技が見事にマッチしており、それが映画の芯を成していると感じた。原作が落語であることを意識して見ていたせいか、随所に落語らしい場面展開が見られた。一方で、原作のストーリーをアレンジすることで、映画らしい起伏のある自然な展開になっていた点も印象的であった。

Gobangiri


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